旧 大連民政署(大連警察署)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/11 03:56 UTC 版)
「大連中山広場近代建築群」の記事における「旧 大連民政署(大連警察署)」の解説
関東都督府民政部の下で大連を管轄した行政機関、大連民政署の庁舎として建てられたゴシック様式の建物。日本統治下の大連で最初に建てられた官庁建築でもある。時計塔を持つスタイルはヨーロッパの市庁舎を参考にしている。レンガは大連市内の満州煉瓦会社製、石材は山東省産の薄紅色花崗岩を使用した。1922年より大連警察署の庁舎となり、戦後は大広場警察局と中国海軍後勤部が使用した。現在は遼寧省対外貿易経済合作庁が使用している。 設計者は関東都督府土木課の前田松韻。前田は中国東北地方に渡った最初の日本人建築家である。日露戦争下の1904年に軍倉庫の建設に携わり、1905年2月に大連軍政署の嘱託技師となった。しかし2年後の1907年10月には東京高等工業学校の教授に抜擢され、民政署庁舎の完成を待たず帰国した。在任機関は短かったが、大連の民間建築に一定の規模と耐火構造を求めた建築規則の草案作成にも参画するなど、大連の都市建設に大きな影響を残した。 設計 - 前田松韻(関東都督府民政部土木課) 施工 - 荒川工務局 着工 - 1907年8月1日 竣工 - 1908年3月25日 構造 - 煉瓦造2階建、塔屋付 建坪 - 234坪 延床面積 - 約2,000m2
※この「旧 大連民政署(大連警察署)」の解説は、「大連中山広場近代建築群」の解説の一部です。
「旧 大連民政署(大連警察署)」を含む「大連中山広場近代建築群」の記事については、「大連中山広場近代建築群」の概要を参照ください。
- 旧大連民政署のページへのリンク