日本で注目を集めた著作
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 00:41 UTC 版)
「ドミトリー・プロホロフ」の記事における「日本で注目を集めた著作」の解説
詳細は「張作霖爆殺事件ソ連特務機関犯行説」を参照 前述の著作の内容のうち、中華民国の奉天軍閥の首魁張作霖殺害はソ連特務機関が実行したとする張作霖爆殺事件ソ連特務機関犯行説がユン・チアン『マオ 誰も知らなかった毛沢東』で簡単に触れられていたことから日本でも知られるようになり、2006年2月28日の産経新聞朝刊と正論2006年4月号で紹介された。 この説は『マオ 誰も知らなかった毛沢東』日本語版では、「旧ソ連共産党や特務機関に保管されたこれまで未公開の秘密文書から判明した事実」として紹介されているが、産経新聞記者内藤泰明(モスクワ支局長)がプロホロフにインタビューしたところ、既出の文献を総合して書いたもので、「旧ソ連共産党や特務機関に保管されたこれまで未公開の秘密文書を根拠としているわけではない」と話したという(『正論』2006年4月号)。このコミンテルン陰謀説を肯定する中西輝政や田母神俊雄は、このプロホロフの説を根拠に関東軍の関与を否定する発言をしている。また前述のように来日したが、対談の中で中西が根拠にした一部の説について知らないと発言したが、実行犯について「日本軍に属していたソ連側エージェントが、指令を受け爆弾を仕掛けた」と改めて主張していた。 2021年現在、この説が歴史学の専門誌である『史学雑誌』『歴史学研究』で、通説を再検討するに値する説として採り上げられたことはなく、文部科学省検定済学校教科書でも、この説について記述したものはない。 2009年12月に行われた、プロホロフと元谷外志雄代表との対談で、元谷は張作霖爆殺事件ソ連特務機関犯行説の日本語版出版を要請し、プロホロフも前向きなコメントをしていたが、実際にはそのような本は出版されていない。
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