新造時の特徴など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 14:42 UTC 版)
主機には川崎造船所と技術提携を結んでいたジョン・ブラウンのブラウン・カーチス式直結タービンを、川崎造船で製造したものを榛名のみ搭載していた。これは一つのタービンで圧力の異なる複数のシリンダーに分けて出力するエンジンで、それぞれのシリンダーを推進軸に直結して1基辺り2本の推進軸を動かすものであった。 兵装上の特徴としては、主砲には従来のヴィッカース製ではなく、国産の四一式36センチ砲(正確には14インチ=35.6センチ砲)が、本艦より採用された。 また、副砲は両舷の甲板よりやや低い砲郭に片舷8門計16門を新造時に装備していたが、第一次世界大戦以降、戦艦が主砲で撃ち合う状況では射程が短く射界の狭い小口径砲が利用される機会が激減し、後に重量軽減や不沈対策の名目で撤去されている。まず1932年には対空機銃増設による重量軽減のため両舷最前方の1・2番副砲を撤去、太平洋戦争中の1944年2月前後にさらに6門を撤去し、戦争後半には片舷4門計8門を残す状態となっていた。 さらに、他の金剛級戦艦同様榛名も新造時に53.3cm魚雷発射管を片舷4門ずつ計8門装備していた。これは左右対称ではなく、左右でややズレた位置に、喫水線下に固定装備されている。当時は砲戦距離が短く想定されており破壊力の優れた魚雷を併用することが考えられたためと思われるが、砲戦距離の延長に伴って榛名の発射管が実戦で使われた記録はない。これら発射管については後に撤去されたとも第二次改装以後も残されていたとも言われているが、新造時に装備されていた事実以外は明確な情報が見当たらないのが現状である。
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