新規製造車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 11:23 UTC 版)
1981年(昭和56年)初頭に福塩線および宇部線・小野田線の旧形電車の置き換え用に製造されたグループである。 車体の基本構造は103系と同じで、先頭車の前頭部は踏切事故を考慮した強化形で、運用の都合から貫通形となり、窓周りに201系と同様の黒色ジンカート処理を施している。車体断面も単純化され、屋根コンタ(輪郭線)は201系と同様となり、中央部5,000 R、肩部250 R(単位はミリメートル。以下同)のごくシンプルなものに変わった。対する103系のそれは肩部から順に250 R・1,000 R・2,500 R・5,000 Rであった。。 側面は両開きの客用扉を片側3か所とし、自動・半自動の切換が可能である。戸閉装置は半自動でも軽く開閉できるTK8A形が採用された。無人駅での車掌業務に配慮し、417系同様に扉の開閉は編成中のどの運転台からでも操作が可能である。 側面窓は上段・下段とも上昇式のユニット窓が基本であるが、行先表示器のある部分の窓の上段は下降式となった。ユニット窓の幅は1,072 mmまたは513 mmである。電動行先表示器は車端部側窓上部に備えるが、連結した際に隣り合うのを防ぐため点対称の配置で取り付けられている。 内装のカラースキームは201系に準じたものとされた。座席はすべてロングシートであるが、長時間の乗車に配慮して座面の奥行きを50mm深く、また高さを20mm下げたものとしている。ローカル線での運用が主となるため冷房装置は搭載されなかった。 外部塗装は宇部・小野田線向けが朱色1号の単色、福塩線向けが黄5号をベースに青20号の帯入りとなった。 MGについては、103系冷房改造時の発生品であるMH97-DM61A(容量:20kVA)を流用している。空気圧縮機 (CP) については国鉄型電車の汎用品であるMH80A-C1000形を採用している。 応荷重装置は103系0番台と同じくブレーキ力調整弁方式が採用されており、扉を閉める際に再調整電磁弁の動作により「シュッ」と言う空気音が発生する。
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