攻略本の製作工程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 08:49 UTC 版)
攻略本出版までの過程はさまざまなものがあるが、1社またはグループ会社で「ゲームメーカー」と「出版社」を掛け持ちする企業(スクウェア・エニックス、KADOKAWA(旧角川グループホールディングス)など)が自らゲームのパブリシティの一環として企画する場合と、出版社が企画する場合がある。 出版社の企画による場合、まずゲームメーカーなどからゲームの発売情報を得ることから始められる。情報を得た出版社はその作品の攻略本を出版した場合に売れる見込みがあるかどうかが検討される。検討要素としてはゲームのジャンル、シリーズ作品かどうか、あるいは実際に作品を試遊しての感想などがある。出版が決定した場合、ゲームメーカーに発売許諾を得るため交渉が行われることとなる。時には許諾を得るために接待など相当な根回しが行われることもある。特に前評判が高いなどして売り上げが見込めるケースの場合に顕著となる。 許諾が得られた場合、編集スタッフの人選が行われる。自社スタッフにより製作される場合と、編集プロダクションや個人に委託する場合がある。多くの場合、次のような分業体制により編集が行われる。 編集者 スタッフ間の連絡、メーカーとのやり取り、原稿やデザインのチェックなどを行う攻略本作成を統括する。 ライター 攻略データを原稿化したり、ページ構成を行ったりする。作品によってはゲーマーの資質を兼ね備えている必要がある。 ゲーマー ゲームをやり込み、徹底的に把握する役割を果たす。ゲーム画面の撮影も行う。 デザイナー 全体的なページデザインを行う。他のスタッフの作業が遅れた場合、最も影響を受けることが多い。 攻略本製作に際してゲームメーカー側から資料提供などどれくらい協力が得られるかはメーカーによって、また作品によって異なる。情報管理が徹底し、あまり協力が得られない作品の場合、スタッフが独自に地道なデータ収集を行うこととなる。 原稿は編集者およびメーカー側の何度かのチェックにより行われることになる。場合によっては大幅な修正が必要となり、発売延期を余儀なくされることもある。最終段階で誤植などが発覚することもあるが、製作予算の都合上見過ごさざるを得ず、増刷時に修正することも多い。
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