指名と承認
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 05:09 UTC 版)
「サンドラ・デイ・オコナー」の記事における「指名と承認」の解説
レーガン大統領は、1980年の大統領選挙の際、連邦最高裁判事に女性を指名すると公約していたが、1981年7月7日、公約どおり、引退するポッター・スチュワート(Potter Stewart)連邦最高裁判事の後任としてオコナーを指名した。 妊娠中絶反対派や宗教グループは、彼女が、女性が人工妊娠中絶を受ける権利を認めたロー対ウェイド事件の判例を変更しないであろうと考え、この指名に反対した。オクラホマ州選出のドン・ニクルス(Don Nickles)議員、アイダホ州選出のスティーブ・シムズ(Steve Symms)議員、そしてノース・カロライナ州選出のジェシー・ヘルムズ議員を含む共和党上院議員は、この指名に対する不満をホワイトハウスに表明した。ニクルス議員は、オコナー指名を、彼を含む「家族の価値を重んじる共和党上院議員は支持しないだろう」と述べた。オコナー自身は、妊娠中絶に関する姿勢を表明することを拒否し、妊娠中絶の権利を支持するような印象を与えることを注意深く避けた。オコナーはレーガンに対して、アリゾナ州上院議員として妊娠中絶を禁止する州法の撤廃法案に賛成票を投じたかどうか記憶していないと述べた。しかし、1970年に、彼女が州の妊娠中絶に関する刑事法の撤廃に賛成する暫定票を投じていたことは事実である。また、1974年には、アリゾナの病院における妊娠中絶を禁止する措置に反対する票を投じている。 レーガンは、1981年7月6日の日記に次のように記している。「オコナー裁判官に電話をかけ、彼女が私の最高裁判事候補者だと告げた。既に私の支持者から非難の声が上がっている。中絶反対派は彼女が中絶支持派だと言う。彼女によれば、中絶は個人の信条には合わないとのこと。彼女はよい最高裁判事になると思う。」 連邦上院は、9月21日、99対0の賛成多数でオコナーの最高裁判事指名を承認した。最高裁判事としての最初の年、オコナーの元には、史上最多の6万通をこえる手紙が一般市民から寄せられた。
※この「指名と承認」の解説は、「サンドラ・デイ・オコナー」の解説の一部です。
「指名と承認」を含む「サンドラ・デイ・オコナー」の記事については、「サンドラ・デイ・オコナー」の概要を参照ください。
- 指名と承認のページへのリンク