技術的特性とは? わかりやすく解説

技術的特性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 02:46 UTC 版)

Intel i860」の記事における「技術的特性」の解説

i860は当時ではユニークだったいくつかの特徴備えている。特にVLIWアーキテクチャ高速浮動小数点数演算挙げられる。ひとつの32ビットALUとひとつの64ビットFPU備えており、FPU3つの部分(加算器乗算器、グラフィックスプロセッサ)から成っている。ALU乗算器加算器に対してそれぞれ命令パイプライン備えていて、最大3命令を1クロックサイクルで実行することができる。 バス64ビットそれ以上であったキャッシュを結ぶ内部メモリバス128ビット幅である。CPUFPU32本の32ビットレジスタを持ち(うち1つは必ず0を返すゼロレジスタ)、それをFPU16本の64ビットレジスタとして使ったALU対す命令一度にふたつフェッチして外部バスフル使っている。このためインテルはこのデザインを「i860 64ビット マイクロプロセッサ」と称した。 i860の命令8ビットから128ビットまでのデータサイズを扱うことができる。 グラフィックスユニットをマイクロプロセッサチップに内蔵するのは当時としては珍しかった。これは基本的にFPUレジスタを8本の128ビットレジスタとして使った64ビット整数演算ユニットである。様々なSIMD的な命令基本的な64ビット整数演算機能持っていた。このi860での経験が後のPentiumプロセッサMMX機能影響与えた。 i860の非常にユニークな機能ひとつとして各機能ユニットパイプラインに対してプログラムかアクセス可能であったことが挙げられる。そのため、コンパイラ注意深く命令並べてパイプライン満たされた状態にする必要があった。一般的なアーキテクチャではCPU上のスケジューラその役割を担うが、初期のRISC設計ではシステム複雑さ用途限定してしまう。i860はこれを丸ごとチップからコンパイラ移してしまった。これによりコア単純になり、他の機能チップ組み込むことができるようになるため、性能向上につながる。結果としてi860はグラフィックス浮動小数点については高速実行できたが、一般的な用途では満足できる性能を出すようなプログラムを書くのが困難だった後述)。

※この「技術的特性」の解説は、「Intel i860」の解説の一部です。
「技術的特性」を含む「Intel i860」の記事については、「Intel i860」の概要を参照ください。

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