技術的特徴と採用までの経緯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 16:35 UTC 版)
「九〇式野砲」の記事における「技術的特徴と採用までの経緯」の解説
本砲の技術的特徴として以下の点が主に挙げられる。 自己緊縮方式の採用による砲身の抗堪力の向上。 砲口制退器の採用による、射撃時の砲架への反動低減。 駐退復座機に空気式を採用することで、反動の吸収を容易化。 開脚式砲架と打ち込み式駐鋤の採用による、射角、方向限界の増大と射撃操作の容易化。 しかし、重量が過大であったため参謀本部の作戦担当者(第二課課長 鈴木率道砲兵中佐)はこの点を問題とし、機動性に重点を置いたさらなる新型野砲の開発を主張した結果、開発・生産されたのが九五式野砲である。他方、実用側の部隊からは、長射程の九〇式野砲を主力野砲とすべきと主張し両者の意見は対立した。結果、関東軍の第2師団で九〇式野砲の部隊実験を行った結果、長射程が重量過大を補って余りある価値があることを証明したため、以降九〇式野砲の整備が進められていった。 本砲の射撃速度は2分以内ならば毎分10~12発、5分以内ならば毎分6~8発、数時間の持続射撃ならば毎分2発であった。
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