手話・指文字
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 00:24 UTC 版)
ろう者、中途失聴者を中心に手話と言う身振り手振りを用いた非音声言語でコミュニケーションをとる。手話は音声言語と同じように文化的・歴史的背景から各地域で違いがあり世界共通というわけではない。日本では主にろう者に話者が多い日本手話及び中途失聴者に話者が多い日本語対応手話の2つが使われる。 手話は単なる意思疎通の手段として捉えられていたが、言語脳科学での研究で音声言語と同様に左脳で理解されていることがわかるなど、音声言語と同様に高度な一言語として捉えられるようになった。手話のほか指文字もコミュニケーション手段として頻繁に使用される。 情報保障の一つとして手話通訳があるが、テレビ電話の普及により手話・指文字が遠距離通信の選択肢の一つにのぼるようになり、テレビ電話を介した手話通訳も可能になった。また、日本語対応手話を書記日本語に変換するスマートフォン向けアプリケーションが実用化されている。補聴器を装用することで会話が可能な軽度難聴から高度難聴者の場合、もしくは重度難聴者であっても音声言語を習得後に聴覚を失った中途失聴者の場合、手話や指文字を習得していない場合が多い。 手話においては非手指要素である口型(マウスジェスチャー)を用いるものがあり、話者の口や顔の下半分が隠れる状態では判読が困難になることがあるため、マスク着用時は非手指要素を使わない表現選択や文脈に考慮を要する。
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