戦闘の終結に向けて
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/13 16:46 UTC 版)
「バイレンの戦い」の記事における「戦闘の終結に向けて」の解説
ここで誰も予想しなかったスペイン増援が南から現れ、フランス左翼に向けて行軍した。その正体はデ・ラ・クルーズ大佐だった。7月16日の戦闘で山へ追い返されたデ・ラ・クルーズはペニャス・デル・モラルで2千人を集結、山から下りて砲撃の音を頼りに戦場へ向かった。デュポン軍は三方から包囲されるという絶望的な状況に陥った。 正午近く、デュポン軍の攻撃が収まったころ、ヴィーデル軍はグアロマンからバイレンへ向かい、寝ている兵隊を目撃した。ヴィーデルは寝ている軍がアンドゥハルから戻ってきたデュポン軍前衛と考えていたが、その正体はレディング軍だった。両軍は戦闘を準備、フランス軍はラグランジュ(英語版)の胸甲騎兵、カッサーニュ軍、デュフォア旅団を、スペイン軍はクピニー師団、アイルランド人大隊、大砲2門、サンクリストバル修道院にいる連隊、民兵を準備した。さらに他の旅団を中央に配置した。ここでスペイン兵士2人が和平の旗を掲げ、デュポン軍が敗れて停戦を提案したと宣言したが、フランス人たちは「お前の将軍に言え。我々にとってそんなことはどうでもいい。彼を攻撃するつもりであることを。」と返答した。 ヴィーデルはブサールの竜騎兵の支援を受けたカッサーニュ軍に小山の上にいるアイルランド人大隊の攻撃を命令した。カッサーニュ軍が攻撃している間、ブサール軍はその周りで暴れ、クピニーの民兵隊の一部を撃退、小山を包囲した。大砲を失ったアイルランド人大隊は降伏、ヴィーデル軍が小山を占領して1,500人の捕虜を得た。一方、ロシェ大佐はサンクリストバルを攻撃した。サンクリストバルの占領はクピニー軍を撃退してデュポン軍への道をこじ開けるためには不可欠だった。しかしフランシスコ・ソレル率いるスペイン正規軍が戦列を頑として維持、攻撃は全て失敗した。
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