戦時国民思想確立
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1943年12月10日、日本政府は「戦時国民思想確立に関する基本方策要綱」を閣議決定する。その方針では、万邦無比の皇国国体の本義に徹し、政教は一に聖旨を奉体し、深く学問・思想・文化の根源を正し、いよいよ忠誠・奉公の精神を昂揚・振起させる、と謳う。そしてその要領では、国体の本義を透徹し、教学を刷新・振興させるため、学問・思想における自由主義・個人主義・社会主義的な思想を払拭し、日本精神に基づく諸学の確立・徹底を図り、これを教育・教化の実際に浸透させる、と謳う。 また上記「基本方策要領」と同時に同「文教措置要綱」を閣議決定する。その方針では、国民思想を国策遂行に凝集させ、戦力増強を阻害する一切の思想的原因を根絶し、必勝の信念、尽忠報国精神の昂揚、戦時国民道義の確立を図るため、全面的に教学の刷新・振作を行うとともに国民の思想指導を強力に実施すると謳う。そしてそのための措置として、教育団体・教化団体・文化団体等の活動に対し日本的な思想・文化の根源を確実に把握させ、これを昂揚・振作させるように、関係官庁協力により積極強力な指導を行うことを挙げる。
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