意図しない所持に伴う問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 05:49 UTC 版)
「児童ポルノ」の記事における「意図しない所持に伴う問題」の解説
メールや郵便などで他人の児童ポルノの画像や本を送りつけたり、相手の所持品の中に他人の児童ポルノの写真を(本人に知られないように)紛れ込ませた後、警察に通報するだけで特定の個人や団体を簡単に社会的に抹殺することが可能となる。児童ポルノ(特にデジタルカメラやイメージスキャナなどで作成されたデータ)は拳銃や麻薬と異なり、入手や複製が容易であり、実際に作成することも可能なので、こうした冤罪が横行する可能性が大きくなる(場合によっては、フォトレタッチの合成写真で児童ポルノを作成される可能性もありえる)。前項に記された様にイギリスでは同様の冤罪事件が現実に発生している。 加えて、一般的なウェブブラウザでは表示した画像を一定期間ハードディスクにキャッシュとして保存する仕様になっているため、児童ポルノの画像があるウェブサイトに(たとえ過失であれ)接続しただけでも、キャッシュを所持することで摘発の対象となる可能性がある。アダルトサイトでなくともポップアップ広告などでアダルト画像を使ったバナーを表示するサイトや、他のページへのリンクとして画像を縮小表示したりしているサイトも存在するため、そういったサイトに接続するだけで「児童ポルノ所持」の容疑で犯罪者になってしまうことが危惧されている。 なお、児童ポルノの単純所持などがすでに違法化されているアメリカではWindowsの「Thumbs.db」というサムネイルファイルに児童ポルノと思われる画像が表示されるだけで、たとえ元の画像ファイルがハードディスク内に存在しなくても、児童ポルノ所持の容疑で逮捕されている。このサムネイルファイルは、迷惑メールなどの添付ファイルや、ウェブページを見た際のキャッシュなどにたまたま含まれていた児童ポルノ画像を見ただけでも自動的に生成されてしまうため、アメリカでは大多数のパソコンユーザーが、児童ポルノ所持の容疑で摘発される危険性がある。
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