情報と備蓄管理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 04:25 UTC 版)
必要とされている部隊に必要な物資を無駄なく供給するためには、合理的な情報管理が必要である。交戦中においては敵の作戦行動による不確実性を考慮する必要があり、安定的な兵站線の確保は、より高度な課題となる。敵に知られていたり予測されている物流計画は格好の攻撃対象であるため、物流計画は重要な軍事機密であり、漏洩は防がなければならない。備蓄管理は補給活動を効率的に行うために必須であり、21世紀現在の大規模な近代型軍隊ではITによるデジタル情報ネットワークによってできるだけ無駄を省いた補給を行っている。 軍事分野だけでなく企業活動においてもロジスティクスでの効率化の要は20世紀末の電子情報技術の利用であり、戦闘部隊の兵士や企業顧客が求めた物品がどこを輸送中であるかがいつでも明らとされ、無数の輸送コンテナの中身を調べなくとも電子コードによって瞬時に判明するようになっている。 前線や各兵站堡からの注文の受領を行い、オペレーションズ・リサーチなど数学的手法を用いて各補給線ごとの運搬能力を最適化した運用計画や需要予測を立案する。物流計画は軍事・民生ともにおいて重要な内部情報であり、敵や競合会社に漏洩することは致命的な結果を招く可能性がある。 補給すべき物資の質と量は各部隊ごとに異なっている。兵站線に対する攻撃に対処するためにも情報は重要となる。地形・地図情報や周辺領域や住民、ゲリラ活動の有無などの情報収集も重要である。
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