心理的瑕疵物件
しんりてきかし‐ぶっけん【心理的×瑕×疵物件】
読み方:しんりてきかしぶっけん
⇒事故物件
心理的瑕疵物件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 09:54 UTC 版)
その場所で過去に起きた出来事にまつわり、通常一般人が嫌悪感を持つ物件をいう。この心理的瑕疵を有する物件が、一般的に、「事故物件」や「いわく付き物件」と呼ばれるものである。具体的には、その物件内において「事故死」や「自殺」「他殺」「孤独死」といった忌まわしさを感じる死に方をした者がいるケースや、「倒産」「暴力団事務所の跡地」 などの悪い事象の連鎖が懸念されるケース、「神聖スポット・井戸跡」のように縁起の悪さを感じさせられるケース、「風俗跡」のように生理的嫌悪が否めないケースなどがある。 「事故死」の中で発生件数が多いのが、マンションやエレベーター他での転落事故である。また、自殺者のうち、男性の約70%、女性の約60%が選択するという首つり自殺においては、死後に括約筋が緩むことから、重力のなすがまま地面に向かって体液(糞尿、唾液、涙など)が流出するため、発見した者の衝撃や周囲への波紋は大きい。 「他殺」に関しても嫌悪感は強く、新宿・渋谷エリートバラバラ殺人事件では、十数件の住民が事件を理由に退去してしまったという。 高齢化社会が進む中、「孤独死」の問題も深刻化している。死臭やハエが発生するようになって初めて周辺住民によって発見されることが多く、無残なその状況は孤独な死の残酷さを物語る。 「神聖スポット」にまつわる話として有名なのが、「将門公の祟り」である。関東大震災で大手町にあった大蔵省庁舎が全焼し、跡地一体が整地されることとなったが、そこは平将門の首を祀った将門塚があった場所であり、周辺跡地に建設された大蔵省の仮庁舎では、工事関係者や省の職員、さらには時の大蔵大臣・早速整爾が相次いで不審死し、その数がわずか数年の間に十人以上に及んだことから、将門の祟りではないかと省内で噂されたという。
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