帝国の完成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 05:18 UTC 版)
英題:The Consummation of Empire キャンバスに油彩、1836年、51 × 76 インチ 第3作「帝国の完成』で文明は頂点を迎える。時は夏の真昼、着飾った人々の風俗や建物は古代の帝国を連想させるが、着想や構図の点でジョセフ・マロード・ウィリアム・ターナーの『カルタゴ帝国の衰退』の影響があることは明らかであろう。 この画では川の対岸の、最初の画では森が切り開かれてテントが立てられている場所付近に視点が移っている。渓谷の両側には既に、列柱がある大理石の建物が建ち並び、階段が川の中まで続く。牧歌的な時代の古代の巨石神殿は川の土手にそびえたつ巨大なドーム型の建物に作り変えられているようだ。河口は二つ狼煙台で守られ、大三角帆帆船がかなたの海を目指して進んで行く。川の両岸を結ぶ橋の上では緋色のローブをまとった王や将軍たちが勝利の行進を繰り広げ、それを見ようと喜びに満ちた群衆がバルコニーやテラスへ殺到する。手前には精巧な噴水から水がほとばしっている。全体的な外観は、絶頂期の古代ローマを暗示している。 尚、この画は他の4枚より一回り大きいキャンバスに描かれている。
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