差動符号化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2009/06/02 04:39 UTC 版)
差動符号化(さどうふごうか)は、デジタル通信における符号化方式である。
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概要
デジタル変調して送ろうとするデジタルデータを、そのまま振幅・周波数・位相に対応させるのではなく、連続したデジタルデータの隣符号との変化(差分)を振幅・周波数・位相に対応させる。主に位相偏移変調(PSK)で使われる。
利点
- 遅延検波が適用出来る。
- 搬送波再生において、絶対位相が確定出来ない(例えば、BPSKで信号を2逓倍(入力信号の周波数を2倍にすること)して搬送波再生した場合、位相が「 0 」か「 π 」かがわからない)が、差動符号化されていれば問題とはならない。
欠点
実用例
PDC方式携帯電話やPHSなど、極めて一般的に使われている。
関連項目
差動符号化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/18 14:22 UTC 版)
詳細は「差動符号化」を参照 差動位相偏移変調(DPSK)は搬送波の位相を変更することでデータを伝達する一般的な形式の位相変調である。BPSKとQPSKで説明したように信号が通過する通信路で何らかの効果によりコンステレーションが回転すると位相が不明確になる。この問題はデータを使用して位相を「設定」するのではなく「変更」することで解決することができる。 例えば、差動符号化されたBPSKでは、現在の位相に180°を加えることでバイナリ"1"を送信でき、0°を加えることで"0"を送信できるSDPSK。DPSKの変形は対称差動位相偏移変調(SDPSK)であり、この場合、"1"の場合は+90°、"0"の場合は−90°である。 差動符号化されたQPSK(DQPSK)では、位相シフトは0°、90°、180°、−90°でありデータ"00"、"01"、"11"、"10"に対応する。この種の符号化は非差動PSKと場合と同じ方法で復調できるが、位相のあいまいさは無視できる。したがって、各受信符号はコンステレーションのM点の1つに復調され、コンパレータはこの受信信号と前の信号との間の位相差を計算する。差は上記のようにデータを符号化する。対称差動四位相偏移変調(SDQPSK)はDQPSKに似ているが、符号が対称的であり、位相シフト値は−135°, −45°, +45°,+135°である。 上記のDBPSKとDQPSKの両方の変調信号を以下に示す。この図では「信号が0位相で始まる」と仮定されており、 t = 0 {\displaystyle t=0} で両方の信号に位相シフトがある。 解析により、差動符号化は通常の M {\displaystyle M} -PSKと比較してエラー率が約2倍になるが、これは E b / N 0 {\displaystyle E_{b}/N_{0}} を少し増やすだけで解決できる可能性がある。さらに、この解析(および以下のグラフ結果)は改悪が加算性白色ガウス雑音(AWGN)のみであるシステムに基づいている。しかし、通信システムの送信機と受信機の間の物理チャネルもある。このチャネルは一般的にPSK信号に未知の位相シフトを導入する。これらの場合、微分スキームは正確な位相情報に依存する通常のスキームよりも「優れた」エラー率を生み出すことがある。 DPSKの最も一般的な応用の1つは π / 4 {\displaystyle \pi /4} -DQPSKと8-DPSKが実装されたBluetooth規格である。
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