巡洋艦の検討とV型嚮導艦とは? わかりやすく解説

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巡洋艦の検討とV型嚮導艦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 05:14 UTC 版)

トライバル級駆逐艦 (2代)」の記事における「巡洋艦の検討とV型嚮導艦」の解説

一方巡洋艦戦力については、ロンドン海軍軍縮条約による制約問題顕在化していた。当時イギリス海軍巡洋艦所要数は70隻、うち45隻はシーレーン防護充当され計画とされていた。しかしシーレーン防護部隊については、日本海軍などの有力な巡洋艦部隊交戦する可能性考慮すると、最低でも10,000トン級の大型艦が必要となり、巡洋艦保有大きく圧迫していたほか、財政上の負担懸念された。このため、主隊と連携しての前路哨戒外周防御については、より小型安価な艦を充当することが構想され、まず1934年8月、造艦局長DNC)は、P型(4,500トン、30.75ノット、6インチ単装砲6基および4インチ高角砲4基)からU型(3,500トン38ノット、6インチ単装砲5基)まで、6つ試案作成した。 しかしこの検討過程で、このような小型巡洋艦であれば、むしろ日本特型駆逐艦のように駆逐艦拡大強化した艦でも十分に肩代わりできること判明した。この案はU型に続くV型、そして駆逐艦大型化したという意味で「V型嚮導艦」(V Leader)として検討俎上載せられることとなり、1934年10月25日海軍本部委員会提出された。委員会でもこの案は支持集めたことから、1935年2月20日第一海軍卿は、1935年度でV型嚮導艦7隻を建造することを提案した。これに基づいて建造されたのが本級である。 なお、計画段階では「V型嚮導艦」と称されてはいたものの、実際に駆逐艦小艦隊(Flotilla)の旗艦たる嚮導艦(Flotilla leaderとしての任にあたるわけではないことから、艦種艦級呼称については検討重ねられた。一度は、後のアメリカ海軍大型駆逐艦Destroyer Leader, DL)と同様にフリゲート」と称することも検討されたものの、この時点では艦種呼称として廃止されていたことから実現しなかった。「巡洋艦駆逐艦」「偵察駆逐艦」「哨戒駆逐艦」「支援駆逐艦」などが検討され、「支援駆逐艦」は好評だったものの、結局、単に「駆逐艦」とされた。ただし従来の英駆逐艦アルファベット艦級名を付されていたのに対し、本級では種族名由来艦名として、艦級名はトライバル級とすることで区別図られた。

※この「巡洋艦の検討とV型嚮導艦」の解説は、「トライバル級駆逐艦 (2代)」の解説の一部です。
「巡洋艦の検討とV型嚮導艦」を含む「トライバル級駆逐艦 (2代)」の記事については、「トライバル級駆逐艦 (2代)」の概要を参照ください。

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