小説『死霊狩り』との比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 07:44 UTC 版)
「デスハンター」の記事における「小説『死霊狩り』との比較」の解説
小説版と対比すると、小説でのゾンビーがデス、ライラ・アミンがリュシール・ブルーエ、加賀技師が加賀見技師、Sがシャドウというように、何人かの人物名や用語などが異なっている。また少年漫画ということもあり、小説でのジャンジーラ(漫画ではマリアンヌ)が誘拐グループに性的暴行を受けていた痕跡や、人種差別主義者のゾンビーハンターと俊夫との関わりの中で精神異常をきたした女職員のエピソードといった、性的な要素がほとんど存在していない。 ただし残酷描写は、桑田次郎がそのシャープな画風を駆使して、直接的で凄惨な描写が多い。拷問で生爪を剥がされた上に顔の皮を剥がれたリュシールの顔を直接的に描き出している他、銃撃で顔の半分が崩れ去ったまま執拗に俊夫に向かってくる血まみれのマリアンヌ、デスに殺されたデスハンター(イワノフ)の転がり落ちる生首、銃撃で吹き飛ばされる人間の顔、毒ガスによって痙攣しよだれを垂れ流しながら悶死する林石隆、などが例に挙げられる。 また、小説ではS(シャドウ)が基地に中性子爆弾を仕掛けて脱出、それを解除しようとする林石隆が毒ガスによって倒れ、俊夫が基地に侵入したゾンビー(デス)からその本当の正体と目的を知らされる中、爆弾が爆発して全てが終わってしまうという結末だが、漫画ではその後が描かれており、シャドウに妻子を人質に取られた一人の男が、その指示により不死身の肉体と生命を保証する新興宗教を探りに行き、そこでデスによって進化した俊夫とリュシールの2人と出会う……というもので、小説版で最後のどんでん返しとなっていた人類とデス(ゾンビー)の存在の違いをさらに拡大し、シャドウたち「野蛮で残虐な人類」の時代がやがて終わることを示唆した終結を迎えている。
※この「小説『死霊狩り』との比較」の解説は、「デスハンター」の解説の一部です。
「小説『死霊狩り』との比較」を含む「デスハンター」の記事については、「デスハンター」の概要を参照ください。
- 小説『死霊狩り』との比較のページへのリンク