完成2車線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/26 00:35 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動完成2車線(かんせい2しゃせん)は、2車線で計画された道路を計画通りに供用すること、およびその区間の道路の形態。将来の拡幅(4車線化)を前提とした暫定2車線と比較して車線増設が困難である。交通量が増加した場合の改築費用が割高になる。そのため、将来に渡って交通量が少なく、2車線で充分の路線が採用される。 完全な中央分離帯を設置する場合が多いが、暫定2車線同様に簡易中央分離帯を設置する場合もある。
概要
完全な中央分離帯が設置されている区間は正面衝突の危険がないため、規制速度が80 km/h - 100 km/hとすることが可能となっていて、安全性にも優れる。必要に応じて登坂車線や追越車線を追加し、通過車両の流れが円滑になれるように設計されている。国土交通省道路局によれば、4車線構造に比べ、3-4割のコスト縮減、2-3割の工期短縮ができるとされる[1]。 停車車両や事故車両があっても路肩幅が比較的広くなっている。路肩幅員1.75m、車線幅員3.5m、中央帯1.5mで全体幅を12.0mにするのが標準である。路肩幅員+車線幅員+中央帯の側帯(0.25m)=5.5mを確保して、大型トラックのすれ違いを可能としている[2]。
主な完成2車線区間
高速国道自動車道(A路線)(´A路線も含む)<未開通区間含む>
- E5 北海道縦貫自動車道(美深IC - 美深北IC・音威子府IC - 中川IC)
- E5A/E38/E44 北海道横断自動車道根室線(倶知安IC - 余市IC・尾幌 - 糸魚沢・温根沼IC - 根室IC)
- E61 北海道横断自動車道網走線(北見東IC - 美幌高野IC)
- E4A 八戸自動車道※´A路線の上北自動車道等を含む(七戸IC - 天間林IC (2))
- E7 秋田自動車道※´A路線の二ツ井今泉道路等を含む(小繁IC - 大館能代空港IC)
- E13 東北中央自動車道※´A路線の院内道路等を含む(相馬福島道路全線・新庄北IC - 金山北IC・真室川町及位 - 雄勝こまちIC)
- E7 日本海東北自動車道※´A路線の朝日温海道路等を含む(朝日まほろばIC - あつみ温泉IC・遊佐鳥海IC - 象潟IC)
- E23 伊勢自動車道(伊勢西IC - 伊勢IC)
- E42 紀勢自動車道※´A路線のすさみ串本道路等を含む(勢和多紀JCT - 尾鷲北IC・南紀田辺IC - すさみ南ICと熊野尾鷲道路一期線と那智勝浦新宮道路を除く全線)
- E9 山陰自動車道※´A路線の長門・俵山道路等を含む(須子IC - 戸田IC・木与防災・長門湯本温泉IC - 豊田IC)
- E2 小郡道路(山陽自動車道)(山口南IC - 陶IC)
- E56 高知自動車道※´A路線の片坂バイパス等を含む(四万十中央町IC - 四万十IC・平田IC - 宿毛和田IC)
- E56 松山自動車道※´A路線の宇和島道路等を含む(津島高田IC以南の全線)
- E77 九州中央自動車道※´A路線高千穂日之影道路等を含む(嘉島JCT - 矢部IC間と北方延岡道路を除く全線)
- E78 東九州自動車道※´A路線日南・志布志道路等含む(日南・志布志道路・油津・夏井道路の全線)
一般国道の自動車専用道路(B路線)<未開通区間含む>
- E39 旭川紋別自動車道(丸瀬布IC - 遠軽IC)
- E63 日高自動車道(日高厚賀IC - 静内IC)
- E64 津軽自動車道(五所川原北IC以西)
- E45 八戸久慈自動車道(久慈北IC - 階上IC)
- E45 三陸北縦貫道路(全線)
- E45 三陸自動車道(登米IC - 大谷海岸IC・気仙沼中央IC - 唐桑南IC・唐桑小原木IC - 陸前高田IC・吉浜IC - 釜石両石IC・釜石北IC - 山田南IC・山田IC - 宮古南IC・宮古中央IC - 田老北IC)
- E69 三遠南信自動車道(飯田山本IC - 天龍峡IC・喬木IC - 程野を除く全線)
- E70 伊豆縦貫自動車道(連絡路・河津下田道路)
- E67 中部縦貫自動車道(大野油坂道路)
- E9 山陰近畿自動車道(岩見IC - 香住IC)
- E35 西九州自動車道(伊万里西IC - 佐々IC)
脚注
完成2車線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 14:45 UTC 版)
完成2車線(かんせいにしゃせん)は、高規格幹線道路などにおいて、2車線でありながら正規の中央分離帯(完全な中央分離帯)を設置して往復の交通を分離したものである。停車車両や事故車両があっても通行が可能なように路肩幅が比較的広くなっている。路肩幅員1.75 m、車線幅員3.5 m、中央帯1.5 mで全体幅員が12.0 mとするのが標準であり、路肩幅員+車線幅員+中央帯の側帯 (0.25 m) = 5.5 mを確保して、大型トラック同士のすれ違いを可能としている。 正面衝突の危険がないため、規制速度が80 km/h - 100 km/hとすることが可能になっていて、安全性にも優れる。必要に応じて登坂車線や追越車線を付加し、通過車両の流れが円滑になるよう設計される。国土交通省道路局によれば、4車線構造に比べ、3 - 4割のコスト縮減、2 - 3割の工期短縮できるとされ、2003年(平成15年)の道路構造令の改正で規定が追加された。 しかし、将来の拡幅(4車線化)を前提とした構造の暫定2車線区間と比較して車線増設が困難であり、交通量が増加した場合の改築費用が割高となる。そのため将来にわたって交通量が少なく、2車線で十分と判断される路線で採用される。また、さらなるコスト削減・工期短縮のため、中央分離帯を省略するケース(例:A'路線の窪川佐賀道路)もある。
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