宇宙船と宇宙飛行士
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 01:48 UTC 版)
人類初の人工衛星スプートニク1号打上げの翌年である1958年に「地球外探査による天体汚染に関する特別委員会」が組織され(翌1959年に国際宇宙空間研究委員会へ改名)、惑星保護(英語版)の方針が策定された。この方針では、「地球由来の生命および生命由来物質を他天体に持ち込まない」「生命の存在が予想される天体から地球に帰還する際には滅菌、もしくは完全な封じ込めを行う」などの検疫の方針が決定された。 アポロ計画では月の伝染病を警戒して月面着陸した宇宙飛行士を一定期間検疫するために移動式検疫施設(英語版)が4台開発された。宇宙船本体には殺菌薬ポビドンヨードを、宇宙飛行士たちは生物学的隔離服(Biological Isolation Garment)を着用し、体に次亜塩素酸ナトリウム製剤を塗布して、月からの伝染病を持ち込まないようにした。月が無菌状態であり、そういった警戒が必要ないと分かったアポロ14号以降は検疫が廃止された。 火星探査プログラムなどの地球の生物が繁殖しうるハビタブルゾーンに宇宙機を輸送するミッションでは、国際宇宙空間研究委員会(COSPAR)の定めた惑星防疫手順にしたがって防疫が行われる。
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