学者ギシャール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 01:50 UTC 版)
「カール・テオフィル・ギシャール」の記事における「学者ギシャール」の解説
ギシャールはヨーロッパ古代軍事史の確立に貢献した一人である。マキャベリ以降、ヨーロッパでは常備軍の発展に対応するかたちで古代ローマ軍、ギリシャ軍についての関心が徐々に深まり、啓蒙時代に入ると研究は急速な発展を見た。18世紀フランスでは古代軍事史の知見を現代に応用しようとする軍人学者が何人も登場しており、フォラール、ピュイセギュール、マイゼロアらが知られているが、ドイツではギシャールが彼らに対応する代表的な人物である。当時においてギシャールはマイゼロアと並ぶ古代戦争術の権威であった。 ギシャールは古代ラテン語とギリシャ語の双方に精通した学者であり、かつ自身が軍人として豊かな軍事知識と実戦経験を有していた。ローマ帝国衰亡史で有名なギボンはギシャールについて、「学者と軍人(a veteran)の長所を融合させた唯一人の著作者」との評を残している。ギシャールが七年戦争に従軍していたのと同じ頃、ギボンもハンプシャー民兵隊の将校をしており、ギシャールの著作を読みながら大隊の訓練を通じてファランクスやレギオンについての理解を深めたというエピソードをその回想録に著している。
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