天理大学柔道部の暴力問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/15 01:50 UTC 版)
「藤猪省太」の記事における「天理大学柔道部の暴力問題」の解説
2013年9月には天理大学柔道部で5月から7月にかけて4年生の男子部員4名が1年生の部員複数名に対して暴力を振るい、そのうちの1名が鼓膜を破るなどのケガをしていた事が明らかになった。柔道部部長である藤猪は7月にこの件の報告を受けて、土佐三郎監督や、直接暴力は振るっていなかったものの暴行現場に居合わせた主将の大野将平らと共に、被害者である1年生部員の自宅へ謝罪に赴いた。しかし、女子柔道強化選手への暴力問題を受けて、暴力問題に本格的に取り組む事になった全柔連にはこの件を知らせず、8月には全柔連の新理事に就任した。この問題が発覚した9月4日の記者会見では、「部内と学校の中の話で終わると思った。甘かった」、「(暴力問題の対処は)大学に預けていたので、(学外に)問題が起きている事を言えなかった状況という事です」と述べて、この件を隠蔽する意図は持ち合わせていなかったと主張した。これに対して被害を受けた1年生部員の関係者は、「これほどひどい暴力があった部の部長が、全柔連の理事になるなんて許せない」と憤った。 なお藤猪柔道部部長は3日に全柔連に対して理事を、4日には大学に対して柔道部部長を辞任する意向を伝えた。 この件を受けて天理大学は9月5日、藤猪柔道部部長と土佐監督を解任した事を発表した。柔道部に対しても再発防止策が確認されるまで無期限の活動停止処分を下す事となった。またこの日、全柔連は藤猪柔道部部長、土佐監督、正木嘉美監督代行の3名を東京に呼び出して、暴力事件の経緯及び全柔連への報告が遅れた点などに関する事情を、大学側が用意した資料を基に聞き出した。翌週にも大学側からの再調査報告を受けて、藤猪らの処分を検討する懲罰委員会を立ち上げる事になった。なお、藤猪柔道部部長が既に提出していた全柔連理事の辞表は5日付けで受理された。 その後、9月11日には大野も別の暴力行為に加担していた事が明らかに。9月18日に全柔連は懲罰委員会を開いて、藤猪前部長と土佐前監督を「暴力防止義務はあったが手は出していない」として文書による戒告、1年生に平手打ちするなどの暴力を振るった73kg級世界王者で柔道部元主将の大野将平ら4年生9名に3ヶ月の登録停止処分をそれぞれ下した。
※この「天理大学柔道部の暴力問題」の解説は、「藤猪省太」の解説の一部です。
「天理大学柔道部の暴力問題」を含む「藤猪省太」の記事については、「藤猪省太」の概要を参照ください。
- 天理大学柔道部の暴力問題のページへのリンク