天理市と天理教
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 23:59 UTC 版)
昭和60年代の人口統計(1986年9月時点)で天理市の人口は65,000人だったが、4分の1程度の天理市民が天理教の宗教関係者とみられている。天理教の信者が多い町でその他の住民人口に数千人の天理教の修養科生等が常時いると考えられる。 市街地のほぼ半分を天理教関係の宗教用非課税施設が占めることから、固定資産税等の減収の問題があり、これを補う形で1967年以来教団から天理市への多額の寄付が続けられている。寄付の金額は、1985年の水準でみると、天理市の総地方税収に近い額となっており、一般寄付ではなく、使途制限付きの「指定寄付」にあたる形で、毎年の予算編成の際に天理市と教団の協議の上で、その年度の都市計画事業等の内容によって寄付額が決められている。また、10年ごとに開催される天理教祖祭に近い年度では、寄付金が急激に増える傾向がある。 このように、天理市は教団との関係なしには自治体として維持できず、天理市は教団と一体化した天理市の発展を強調しているが、天理教本部では市長選挙、市議会議員選挙で候補者を立てない方針をとっており、教団と自治体が一体化し、教団が行政となり信者を住民として統治するような事態には至っていない。 天理教の二代真柱・中山正善が、1960年(昭和35年)に名誉市民となっている。
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