天体の出没とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 天体の出没の意味・解説 

天体の出没

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/17 04:38 UTC 版)

天体の出没(てんたいのしゅつぼつ)とは、天体が地平線(または水平線)の上に現れること、および、下に隠れることである。

一般に、天体の出没の時刻は、太陽を除き、その天体の中心が地平線と重なった瞬間とする。

日の出・日の入り

フロリダデイトナビーチの日の出

太陽の出没は、現れる方を日の出(ひので)・日出(にちしゅつ)、隠れる方を日の入り(ひのいり)・日没(にちぼつ)という。

日の出・日の入りの時刻は、太陽の上端が地平線と重なった瞬間とする。すなわち、日の出は太陽が少しでも姿を現した時であり、日の入りは太陽が完全に隠れた時となる。日本においては、1902年まで、当時暦の編纂していた東京帝国大学(後の国立天文台)は、太陽の中心が地平線に重なった瞬間を日の出・日の入りの時刻として観測していたが、文部省告示(暦面記載ノ日出入時刻定メ方)により、1903年以降は、太陽の上端へと変更することとなった。

日の出・日の入りの時刻は季節や場所によって変動する。日本では、日の出は夏至の1週間前頃が最も早く、冬至の半月後の年明けが最も遅い。日の入りは夏至の1週間後頃が最も遅く、冬至の半月前頃が最も早い。

大気などの影響により、日の出直前及び日の入り直後の数十分間は空が明るい。これを薄明(はくめい)という。

なお、日の出や日の入りに宗教的な意味合いを持たせる例もある。日本では1月1日の日の出を初日の出と称して特別視する。これは太陽神信仰によるもので、世界中でも日の出/東を「生」「復活」、日没/西を「」の象徴とする文化は多い。→死と再生の神

刑事訴訟法では、令状の執行が制限される「夜間」の定義について、「日出前、日没後」との文言を用いている(法116条、130条、222条4項5項等)。その他の法令にも、「日出前及び日没後」「日没から日出までの間」などの表現により、夜間が定義される例は多い(不動産登記法137条4項、国税徴収法1432条、土地収用法12条4項、関税法124条等)。なお、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)33条6項は深夜営業規制の適用外の定義について「日出時から午後十時までの時間」との文言を使用していたが、2015年(平成27年)の法改正により、「午前六時から午後十時までの時間」と書き換えられた。

月の出・月の入り

の出没は、現れる方を月の出(つきので)・月出(げっしゅつ)、隠れる方を月の入り(つきのいり)・月没(げつぼつ)という。

月の出・月の入りの時刻は、月齢(正確には月相)により変動する。の時の月の出は日の出とほぼ同じ時刻であり、満月の時は日の入りとほぼ同じ時刻となる。満月を過ぎ、月の出が段々夜遅くなり、立待ち月(旧暦17日)、居待ち月(18日)、寝待ち月(19日)と呼ばれる。

金星の出

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「天体の出没」の関連用語

天体の出没のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



天体の出没のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの天体の出没 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS