大学(学部)における科目等履修生制度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/16 10:55 UTC 版)
「科目等履修生」の記事における「大学(学部)における科目等履修生制度」の解説
日本における大学のほとんどは科目等履修生制度を設けている。学部または学科、専攻ごとに履修生募集を行っている大学が多いが、他学部・他学科や全学部共通の科目も履修できる大学もある。 科目等履修生としての入学選考は書類選考のみの場合が多い。出願資格は「高等学校卒業またはそれと同等以上と認められる学歴を有する者」としている大学がほとんどであるが、「短期大学卒業程度以上の学歴を有する者」や「学歴は問わない」としている大学もある(大学院を有する学校で、学籍身分上、学部科目等履修生と大学院科目等履修生に区分される場合は、後者は学部卒業が要件となる)。 検定料、入学金はそれぞれ数万円以下、授業料は1単位あたり数千円~数万円が相場である。ほぼ全ての大学では、授業料が従量制であることが大きな特徴である。国立大学では大学・学部によらず学費がほぼ一定である。公立大学では管轄の自治体によって大学間で異なることもある。私立大学では大学・学部が独自に学費を設定している場合が多く、大学間または学部間で大きく異なることもある。私立大学の場合、通信課程より通学課程、文系学部より理系学部、講義科目より実習科目の授業料が高額となる傾向がある。 在籍期間は1年以内の大学がほとんどである。ただし、延長手続きまたは再び入学手続きを行えば、在籍期間の延長を認める大学も多い(ただし、カリキュラムの問題で延長制限があり、さらに延長を希望する場合は、いったん学籍を打ち切ったうえで、新規に科目等履修生の学籍を得なければならないこともある。この場合、正規学生のカリキュラムが変更になっている場合は、旧学籍で履修した科目と新学籍で履修した科目に互換性が無い事態が発生する場合もあるため、免許状や資格要件として履修する場合は、両方の学籍で履修した単位や科目を併せることで、申請が通るケースと通らないケースが発生しうる)。実習・実験・演習等は受け入れを制限している大学が多い。また、通学課程では授業担当教員ごとに承諾が必要な大学も多い。 この制度は、生涯学習や資格取得、大学評価・学位授与機構の与える学位(学士)の取得などに活用されている。開設の大学・学部一覧および大学ごとの詳細は大学評価・学位授与機構のWebページに公開されている。ただし、通学課程の場合、大学のWebページには履修生募集を行っていることを公開しない大学・学部も多く存在するので注意が必要である。
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