大きなジャケット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 22:18 UTC 版)
「悠 (人工鰭のウミガメ)」の記事における「大きなジャケット」の解説
翌2011年4月20日、水族館(水族園)の大水槽で、人工ヒレの装着試験が行われた。この人工ヒレはボディジャケットが前方にずれるのを防ぐため、胴の部分を10センチほど大きく作り、また、高性能の精密測定で体を測り、体にフィットするタイプのジャケットになった。生地は前回同様にネオプレーン生地である。しかし、ジャケットの浮力が強すぎ、また、悠の太ったためジャケットがフィットしすぎて脇が突っ張って前肢を動かしにくくなり、悠は全く潜水できず、溺れそうになった。この試験の結果、「より水分がなじみやすい薄い生地に変更すること」や、「前肢の可動域を考慮したフィット状態にすること」が課題となった。 5月27日の装着試験では、第13モデルの人工ヒレが使われた。従来は、プラスチック性の硬い素材の人工ヒレだったが、第13モデルは、柔らかくしなやかな素材に替えられた。この変更により、「以前のようなオールを漕いでいるような泳ぎから、水をとらえているようなしなやかに泳ぎになった印象」を受けたとメンバーは語っている。ただ、悠の前肢の長さが左右異なることで泳ぎのバランスがよくなく、今後はこのバランスの悪さが「慣れ」とともに改善されるのかが、課題となった。その後、悠へ人工ヒレを装着させたまま試験を続けたが、翌朝には左側の人工ヒレが外れてしまっていた。 6月23日に、次のモデルの装着プレ試験が行われ、左前肢の人工ヒレ内部に滑り止めが付いたタイプが作られたが、装着から1時間半でボディジャケットが裂けてしまった。そして7月2日、神戸空港人工ラグーン(人工池)に悠を移動させ、装着試験をするが、この試験では悠は潜水する仕草はみせるものの、水面に浮いている時間が長く見られた。その後の会合では「ジャケットによる浮力の問題なのか?」「ヒレ部分の浮力によるのか?」「浮力調整はヒレに慣れることによって改善されるのか?」が話題となり、今後の検証課題となった。また、人工ヒレの形状が推進力を生み出す構造になっていない可能性が指摘され、ヒレ部分の形状と素材も課題となった。 なおこの時から、悠の行動から幸福度を評価するために、京都大学大学院人間・環境学研究科教授の阪上雅昭(宇宙物理学)がプロジェクトに加わることとなった。
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