売り上げ不振による存廃を巡る動き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 23:52 UTC 版)
「岩手県競馬組合」の記事における「売り上げ不振による存廃を巡る動き」の解説
盛岡競馬場の移転にかかった費用(約410億円)が膨大なことや場外発売所の不採算化、開催業務委託費等のコスト削減に積極的でなかったことから、2003年度末には105億円の累積赤字を抱える経営難に陥る。2004年12月末にも資金繰りに窮して破綻する危機もあったが、県議会や関係金融機関への働きかけもあり継続が決まる。 しかし極めて厳しい経営状況は変わらず、2007年3月には総額330億円を融資する議案が県議会に提出されたが、15日夜の採決の結果、賛否が同数になり、地方自治法第116条の規定による議長の決定により議案は否決される。4月以降の開催資金の確保が不能となり、当時の増田寛也知事が岩手競馬廃止を表明したが、19日の議会で提出された県の負担を20億円軽減する修正案に、15日の採決に反対だった議員の1人が賛成に回ったため、1票差で可決され、事実上存続が決まった。 競走馬についても、過去にはスイフトセイダイ、トウケイニセイ、グレートホープ、メイセイオペラ、トーホウエンペラーなど全国レベルの大競走で通用する馬を輩出していたが、2000年代半ば以後は目立った活躍馬に恵まれていない。この原因は売上低下などの岩手地区の競馬を取り巻く環境の悪化によるところと、有力な馬主の本業(競馬以外での事業)での不振や破産が大きいとされている(例:メイセイオペラの現役時代の馬主であった明正商事)。 2011年には東日本大震災発生により競馬場やテレトラックが被災、レースも実施できず、またも危機を迎えたが、全国的な復興支援ムードの高まりにより堅調な推移を見せ、現在に至っている。
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