地理、地質、気候
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/06 00:32 UTC 版)
カリブ海地域の地理と気候は、多様である。この地方の一部の島々では、火山に由来しない平坦な土地しかない。こうした島々の例としては、アルバ(ごく小規模な火山地形がある)、バルバドス、ボネール島、ケイマン諸島、セント・クロイ島、バハマ諸島、アンティグア島などがある。他方では、起伏が大きい山稜が聳える、キューバ、イスパニョーラ島、プエルトリコ、ジャマイカ、ドミニカ島、モントセラト、サバ島、セントクリストファー島(セントキッツ島)、セントルシア、セント・トーマス島、セント・ジョン島、トルトラ島、グレナダ、セントビンセント島、グアドループ、マルティニーク、トリニダード・トバゴなどの島々もある。 大アンティル諸島と小アンティル諸島の範囲の定義も、異なった形で行なわれることがしばしばある。ヴァージン諸島は、プエルトリコの島棚に連なる浅堆上にあるため、しばしば大アンティル諸島の側に入れられる。小アンティル諸島という用語は、列島を指して用いられることがよくあり、グレナダを含み、トリニダード・トバゴやリーワード・アンティル諸島を除外して用いられる。 この地域の気候は熱帯気候であるが、降水量は標高や、島の大きさ、海流などとの関係で多様である。例えば、小アンティル諸島のABC諸島は、打ち寄せる冷涼な湧昇流によって乾燥している。湿潤な貿易風が定常的に東から吹くため、山がちな島々では熱帯雨林と半砂漠に気候が分かれている。時々吹く北西風は、冬季に北寄りの島々に影響を与える。カリブ海地域は、一年を通して日照に恵まれるが、季節は乾季と雨季に判れ、一年の前半よりも後半の6ヵ月のほうが湿潤である。 カリブ海には、豊富な回遊性の魚の群れや、亀などがおり、サンゴ礁の形成も進んでいる。大西洋とカリブ海の縁、プエルトリコ島のすぐ北側に位置するプエルトリコ海溝は、大西洋全域の中でも最も水深が深い場所である。 カリブ海地域は、しばしばハリケーンに見舞われるが、通常は、グレナダより北側、バルバドスより西側が襲われることが多い。おもなハリケーン・ベルトは、カリブ海東部のバルバドス島の北西側まで伸びている カリブ海地域には、カリブ海と太平洋を結ぶパナマ運河経由の主要な航路がいくつも通っている。
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