國井の公判での証言
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2010年3月24日に行われた村木の第15回公判における國井の証言の要旨検察側に「被告人のメモはどうしたか」と尋ねられ、「シュレッダーにかけた」と述べた。 また検察側に「後々、公判で取り調べ状況が問題になることが予想されていたのになぜか」と尋ねられ、「メモはあくまで供述内容の概略のみで、詳細ではない」と述べた。 被告人のひとりの取り調べの際、「足を組みながら体を斜めにしていた。質問に『分からない』などと答え、真摯な態度には見えなかったので、『私も真剣に聞いているのだから、あなたも真剣に答えてください』と怒った。大きな声で机を2、3回たたいた。」と述べた。 國井は「脅迫や利益誘導をしたことは」との問いかけに。「一度もない。『体調が悪ければ取り調べをやめますよ』と言うと、『房に帰ると寂しいので取り調べてください』と逆に頼まれた」と述べた。 また國井は「前任係長の供述をもう一度聞かせてほしいと頼まれたので朗読すると、『ちくしょう!』と叫び、机に突っ伏して泣き出した」と述べた。その後、「あなたは今回の件で懲戒免職になるから組織を守っても仕方がない。話してくれませんかと聞いたら、顔を上げて『分かりました。認めます』と話した。誰に偽造の指示を受けたのかと聞くと、『村木です』と答え、石井一のことを聞くと『前任係長から石井一もかかわっていると聞きました』と話した」と述べた。 また検察側に「村木の逮捕を聞いたときその被告はどんな反応だったか」と尋ねられ、「『私の供述だけで逮捕になったのか、話が大きくなってしまって怖い。村木まで逮捕してもらいたいとは思っていませんでした』と号泣した。翌日の取り調べでも私をにらむなど興奮していたので落ち着かせた」と述べた。 2010年3月29日に行われた村木の第16回公判における國井の証言の要旨検察側から取り調べメモ破棄の理由を聞かれ「私はメモをとるために取調べをしてるのじゃない。メモは全て調書に反映してるので、破棄に問題はない」と述べた。 弁護側から、別件逮捕や勾留延長があるかのように迫り「村木主犯説」を供述させた取調べ手法に対し「それは脅しではないか」と尋問したところ、國井は「真実を話すことを渋るので楽にしてあげようと思った。色々やってるのに、この事件だけ隠しても意味ないことを伝えただけ」と述べた。 裁判長が、メモ破棄に関して「被告人が公判で(証言を)ひっくり返すという危惧は」と尋ねたのに対し、國井は「はい、ありました」と答えた。裁判長は「すると調書との食い違いが出ますね 。裏付けをとっておこうとは思わなかった」と國井に問うと「メモや被疑者ノートと調書では重みが違います。調書は署名し指印を押してある。メモはとっておく必要は無いと思っています」と、言い張った。 さらに裁判長が「検察事務官は、たとえば被告人が泣き出したとか記録はとっているか」と問うたのに対し、國井は「何もメモしてないと思います。そんなこと書かないですね。」と答えた。 裁判長の「こういう時は保釈が難しいといった話は」との問いに対し、國井は「ふだん刑事事件をやってるので、いくつか事例を一般論で言いました。」と答えた。 裁判長の「あなたが紙に相関図を書いたと、被疑者ノートにありますが」との問いに対し、國井は「氏名と矢印を書いた記憶がありますが。あれは彼のほうから、供述の概要を教えて欲しい、弁護人と相談させて、と言われたので、分かりやすくなればと思って書いたのです」と答えた。
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