国内での事業拡大と海外の貴族からの注目の高まり(1910年代〜1950年代)
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「ロエベ」の記事における「国内での事業拡大と海外の貴族からの注目の高まり(1910年代〜1950年代)」の解説
この頃より国内での事業拡大を始めるようになり、バルセロナでの2号店オープンを皮切りに、国内主要都市にて続々と店舗をオープンし、それにともなった各所からの注文増にあわせて、1949年には主要工場も建設している。 この頃より製品領域も拡がり、新たにトラベル用品やインテリア小物、靴、ギフト製品が商品ラインナップに加わった事に加え、当時スペインに輸入されていた海外ブランドの販売権も獲得、シャルル・ジョルダンやロジェ・ヴィヴィエ、クロエ、クリスチャン・ディオールといったブランド製品の販売も手掛けるようになった。 また1939年には、マドリードのビジネスの中心地でもあったグラン・ビア8番地にて、半円形のショーウインドウが特徴的なグラン・ビア店をオープンするが、ブティックの建設には、高名な建築家であるフランシスコ・フェレ・パルトロメが携わり、半円形のショーウインドウは、店先の通行人の目から店内をカモフラージュする効果があり、このような造りがラグジュアリー、洗練といったロエベのイメージを一層強める事となった。 1945年から1978年にかけては、デザイナー兼アート・ディレクターのホセ・ペレス・デ・ロサスがショーウインドウの設計に携わり、商品のディスプレイに留まらない、エレガントでかつ豪華で洗練された夢の舞台を演出したショーウインドウが話題となった。1950年代からは、ヨーロッパを中心に様々な国の貴族がロエベに訪れるようになり、グラン・ビア店のゲストブックには、当時のモナコ王妃であったグレース・ケリーなどといった名高い貴族の名が記されるようになった。 1959年には、マドリード市内のセラーノ通りに床面積900m2のブティックをオープンしたが、この店舗の建設にはスペインでも最も権威のある建築家、ハビエル・カルバハルが携わっており、当時のスペインでは馴染みの薄かったスカンジナビアスタイルと呼ばれる内装と外装にコントラストを効かせた店舗コンセプトが、アバンギャルドなブランドといった新たなロエベの評価を得るきっかけとなった。
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