図像的源泉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 02:27 UTC 版)
「マンチェスターの聖母」の記事における「図像的源泉」の解説
ほとんど描かれていない天使たちの図像は、フィレンツェのカテドラル美術館(Cathedral Museum)に所蔵されている彫刻家ルカ・デッラ・ロッビアの1430年代のオルガン・ロフトの彫刻に基づいている。右端に立っている天使のポーズはミケランジェロが1496年から1497年に制作した彫刻『バッカス(英語版)』(Bacchus)の姿勢と類似している。ただし彫刻の方がはるかに生き生きとしている。また修業時代のドメニコ・ギルランダイオの工房の同僚で、生涯の友人であるフランチェスコ・グラナッチ(英語版)の作品との類似も指摘されている。すなわちダブリンのアイルランド国立美術館に所蔵されている『エジプトへの逃避と幼児の聖ヨハネ』(Rest on the Flight into Egypt with the Infant Saint John)で、グラナッチは聖母を石の多い場所に配置し、キリストを膝の上に置き、キリストに向かって手を伸ばすヨハネを描いている。ミケランジェロの手を伸ばすキリストは、グラナッチのヨハネを逆にしたものであるように見える。
※この「図像的源泉」の解説は、「マンチェスターの聖母」の解説の一部です。
「図像的源泉」を含む「マンチェスターの聖母」の記事については、「マンチェスターの聖母」の概要を参照ください。
図像的源泉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 23:32 UTC 版)
「ティテュオス (ティツィアーノ)」の記事における「図像的源泉」の解説
図像的な源泉としては、ミケランジェロ・ブオナローティが1532年に制作し、トンマーゾ・デイ・カヴァリエーリ(英語版)に贈った素描『ティテュオス』(Tityus)が挙げられる。この素描の影響力は大きく、多くの模倣者が現れた。1540年頃にはニコラス・ベアトリゼによってエングレービングが制作された。ベアトリゼはミケランジェロの曖昧な舞台設定とは対照的に、巨人を冥府に明確に配置してプレゲトン川を強調している。これは連作に登場する多くの特徴を含んでいるため、ティツィアーノはベアトリゼを通じてミケランジェロの素描を知っていたと考えられる。ただしミケランジェロの影響が明らかである反面、大きな相違点いもある。ミケランジェロはティテュオスの身体が鷲によって傷つけられる瞬間を描いているのに対し、ティツィアーノは鷲がティテュオスの肝臓をついばんでいるシーンを描いている。
※この「図像的源泉」の解説は、「ティテュオス (ティツィアーノ)」の解説の一部です。
「図像的源泉」を含む「ティテュオス (ティツィアーノ)」の記事については、「ティテュオス (ティツィアーノ)」の概要を参照ください。
- 図像的源泉のページへのリンク