四世家元 四代目井上八千代
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本名・片山愛子(1905年(明治38年)5月14日 - 2004年(平成16年)3月19日)1905年(明治38年)5月14日、東山区建仁寺町にて生まれる(父:北井清治郎、母:木田いと)。二歳で、当時縄手通車道西入ルにあったお茶屋兼置屋を経営する岡本マスの養女となる。その後、芸妓松本佐多(本当の芸名は定、本名は愛子)の妹として一字を貰い、岡本定子の芸名で10歳で舞妓デビューする。大正天皇御大典奉祝「第47回都をどり・都名所」で都をどり初出演。13歳で松本佐多の強い勧めで、京舞井上流三代目の内弟子となる。この時、三代目井上八千代は81歳。一応、正式に岡本家から三代目師匠が旦那として彼女を引いた。その時の引き祝い金は百円であった。その年の温習会に「屠蘇万歳」を舞ったのが舞妓最後の舞台となり、以降、都をどり・温習会には出演せず。三代目井上八千代の内弟子。夫は三代目の孫である片山博通(八世片山九郎右衛門)。子に九世片山九郎右衛門(博太郎)、片山慶次郎、杉浦元三郎(いずれも能楽シテ方観世流)。人間国宝認定。芸術院会員。日本芸術院賞、芸術祭賞等を受賞。文化勲章受章。後年隠居して初代井上愛子を名乗る。 1942年(昭和17年)の日活映画『宮本武蔵 一乗寺決闘』で、稲垣浩監督は市川春代が演じた吉野太夫の舞を四代目井上八千代に指導してもらった。夫の片山博通にも昭和13年に『出世太閤記』で月形龍之介が演じた織田信長の幸若舞を指導してもらっている。 代表作は『長刀八島』、『海士』(あま)、『鉄輪』(かなわ)、『信乃』ほか。
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