喪中の禁忌事項
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 06:08 UTC 版)
死去後どのくらいのあいだ喪に服するか、また、どのようなことについて制限を与えるかということについては、死者との縁故関係や宗派によって大きく異なり、また、制限期間に関しても宗派や物事によって異なる。 「喪中」の期間は「忌」と「服」に分けられ、両方を合わせて「服忌」または「忌服」と言う。 「忌」は故人のための祈りに専念する期間であり、もともと死の穢れが身についている期間であるとされた。かつては「忌」の期間には家の中に篭り、穢れが他の者に移らないように外部との接触を絶っていた。現代では外部との接触を完全に絶つことはないが、「忌引」として仕事や学業を休む期間となっている。「忌」の期間は死者との縁故関係によって異なるが、一般的には最長で50日間(親、子、配偶者の場合)とされる。 「服」は故人への哀悼の気持ちを表す期間であり、最長で13か月(親、子、配偶者の場合)である。この期間は慶事への参加、慶事を執り行うことを控える。 下記に例として挙げる中にも肉食のように最短で1日以下で終わるものもあれば正月のように最長で1年近くになるケースも考えられる。なお、これらは現代における禁忌であり、過去における適用範囲はもっと広かった。 正月年賀状(喪中葉書を送付するなどして喪中欠礼挨拶を行う) 正月飾り(注連縄・門松・鏡餅等)をしない(飾っている間に身内が亡くなると飾りを外す) 御節料理を食べない(特にめでたい意味を持つもの) 初詣に行かない(神道では、死は穢れとされているため、その穢れを持ち込まないようにとの意味合い) 慶事への出席結婚式・クリスマスパーティー・忘年会・新年会等への参加などを中止する 慶事を執り行うこと手続きとしての入籍は可能だが、結婚式は中止または延期が望ましい 殺生を行うこと
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