周辺の神話史跡等
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天安河原(あまのやすかわら) - 西本宮から岩戸川を500mほど遡った所にある河原で、日本神話に登場する岩戸隠れの際に八百万の神々が集まって相談した場所であると伝えられている。河原の中央部にある仰慕窟(ぎょうぼがいわや)と呼ばれる洞窟には天安河原宮があり、思兼神を主祭神として八百萬神が祀られている。現在、この付近では「願いを込めて小石を積むと願いが叶う」として多数の石積みがみられる。戦前の写真に石積みが見当たらないことなどから、戦後に参拝客(観光客)たちの間で自然発生的に生まれた風習であると考えられる。天岩戸神社授与所にて御朱印の授与が行われている。 天の浮橋(あまのうきはし) -日本神話で国産みなどの場面に登場する橋の名であるが、古くは『高千穂旧記』(元禄4年・1691年)に「笹ノ戸橋(東西両宮の間の岩戸川に当時かかっていた小橋)より一丁程下モ也、晴天の時ハ自然自然と橋の影うつる」とあり、また松浦武四郎の記述(天保8年・1837年、『西海雑志』)にも「水面をはなれて一筋の虹の如く石とも木ともわからねども橋の如くなるものあり」と不思議な表現で登場する。一方『日向地誌』には、両岸から突出した岩の上下を水が流れておりそのため岩が浮かんでいるように見えた様子がかなり具体的に記されている。現在の岩戸橋の下流の水面下に見える右岸から突出した岩盤がその一部であるものの、現地に案内板等は設置されていない。 神楽尾(かくらお/かぐらお) -天岩戸神社の北西400mほどの位置にあり天岩戸神社一帯を見下ろす小さな尾根の名称であり、付近の集落名でもある。岩戸隠れの際、天鈿女命が神楽を舞った地とも伝わり、現在神楽発祥の地として記念碑・パネルなどが建っている。 天香具山(あまのかぐやま) -日本神話で岩戸隠れの場面などに登場する山の名だが、地元では天岩戸神社の南西1200mほどの位置にある山を指してこう呼んでいる。高千穂町でも中心部(三田井地区)の住民が同名で呼ぶ山(国土地理院発行の地形図に「天香山」として記載あり)とは別の峰である。 天岩戸五社 -高千穂町岩戸および上岩戸の地区内で地元の氏神として信仰されている代表的な五社。天岩戸神社の他、落立(おちだち)神社(岩戸立宿)、鉾(ほこ)神社(上岩戸日向)、二嶽(ふたつだけ)神社(上岩戸日出)、石神(いしがみ)神社(岩戸野方野)を指している。天岩戸神社以外には神職の常駐が無く、神札や御朱印の授与、神事の執行などは天岩戸神社社務所が行っている。
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