台風の観測
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 04:21 UTC 版)
アメリカでは、1943年にテキサス州ヒューストンを襲ったサプライズ・ハリケーン(英語版)の際に敢行された直接観測をきっかけとして、アメリカ軍が航空機により台風を直接観測するため、ハリケーン・ハンターと呼ばれる専門部隊を編成した。当初はアメリカ空軍とアメリカ海軍が個別に観測していたが、1993年からはアメリカ海洋大気庁 (NOAA) のNOAA ハリケーン・ハンターズ(英語版)に移管され、NOAA士官部隊が運用する観測機で直接観測を継続している。 日本の気象庁は緯度では赤道から北緯60度、経度では東経100度から180度までの範囲にある台風の位置決定と予報を担当する。 現在、台風の観測では気象衛星ひまわりが重要な役割を果たしており、雲画像の連続的な解析により台風の中心や風速などの観測がなされる。日本付近に接近あるいは上陸した台風については気象レーダーやアメダスも利用される。 2017年からは名古屋大学や琉球大学などの研究グループが航空機からドロップゾンデを投下、観測ドローンなどで直接観測を実施している。同研究グループは2017年10月21日、日本人研究者として初めて台風の中心付近を飛行機で直接観測することに成功した。得られたデータを衛星やレーダーからのデータと合わせることで予報精度の向上を目指している。
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