古典型ツツガムシ病
別名:古典型つつが虫病、古典型恙虫病
ツツガムシが媒介する感染症(ツツガムシ病)のうち、戦前に山形県およびその隣県で特に見られた、アカツツガムシが媒介する疾患。「新型ツツガムシ病」と対比される呼び名。
古典的ツツガムシ病は秋田、山形、新潟といった地域の河川敷において、夏季に多く発生していた。感染した場合の致死率が高く、風土病として恐れられていた。とはいえ、感染源となるアカツツガムシは生息域が限られるため、全国に蔓延するようなことはなかった。
戦前戦後を境目として、アカツツガムシによる感染例は目立って減少し、かわりにタテツツガムシ、およびフトゲツツガムシが媒介するツツガムシ病が多く確認されるようになった。このため、タテツツガムシやフトゲツツガムシが媒介するツツガムシ病を「新型ツツガムシ病」と呼び、アカツツガムシによる症状を古典型と呼んで、区別されている。
古典型ツツガムシ病の病原を保持する有毒のアカツツガムシは、今日では数が激減していると考えられている。国立感染症研究所が2002年に掲載した感染症情報では、「古典型ツツガムシ病の原因となったアカツツガムシ現在消滅したと考えられ(る)」と述べられている。ただしアカツツガムシが絶滅したわけではなく、2010年代にもアカツツガムシの生息と、アカツツガムシによる古典的ツツガムシ病の患者が、秋田県で確認されている。
関連サイト:
つつが虫病に注意しましょう! - 美の国あきたネット
古典型ツツガムシ病
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/08 04:04 UTC 版)
アカツツガムシ(Leptotrombidium akamusi)に吸着されて発症し、古くは山形県・秋田県・新潟県などの地域で夏季に河川敷(信濃川・阿賀野川・最上川等)で感染する風土病で、死に至る病として恐れられていた。春から夏に多い。
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