古代の伝承
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 09:24 UTC 版)
外見はただの蛇だが、頭に王冠を彷彿とさせる模様がある。身体を半分持ち上げて進むと言われ、移動する音を聞いただけで周囲のヘビが逃げていく。この特徴から、後世には、インドやエジプトを含む北アフリカに生息するコブラからこの生物を想像したのではないかとも考えられている。リビアや中東にある砂漠地帯は、そこを住処とするバジリスクの力で砂漠となったと言い伝えられた。 古代ローマの学者大プリニウス(22 / 23 - 79)が書いた『博物誌』(77年)第8巻第33(21)章第78 - 79節及び29巻19章66節の記述をまとめると以下のようになる。バジリスクはクレタ・キュレナイカ州産の小型(体長は12ディジット=24cm以下)のヘビ(トカゲとも)である。その毒は非常に強力で、匂いにより他のヘビを殺し、息に含まれた毒は石を砕く。さらに、馬上の人が手に持った槍でバジリスクを突けば槍を伝った毒がその人を殺しさらに馬すら殺すという。見ただけで死をもたらす力を持っていると思われていた。イタチが一種の天敵であるとも言われている。 『エレミヤ書』や『詩篇』では、バジリスクは救世主によって倒される悪魔の象徴と言われている。
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