口と健康
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 15:21 UTC 版)
口は人が生命活動をしてゆく為に食物を取り入れる最初の体内であり、またそれゆえ外界からの異物に侵食され易い場所ともいえる。 また、栄養を取り入れるだけでなく、それらを味わい楽しむ場所でもあり、人生を活気付けることが出来る。それゆえ口腔内の異変は、歯を失った老人が一般よりも痴呆が速く進むなど、生活に様々な影響を与えてしまうとされる。また、口臭の原因にもなる。そのため、口腔の付属機関として、歯は健康に取り分け大きく関わるといえる。 歯は生後半年ほどで生え始め、3歳頃には20本の乳歯が生え揃う。6歳頃に乳歯から永久歯に生え変わり始め、親知らずを含めて上顎に16本、下顎に16本の総計32本が生え揃う。歯の生え方や歯並びは噛み合わせに大きく関与し、その良し悪しが心理的ストレスに限らず肩こりや頭痛、顎関節炎等の原因になる。現代人の顎は戦後の食生活の変化により細化し、歯並びが悪くなる者が多くなり矯正を必要とする人が増えてきたとされ、歯並びの歪みは現代病の一つとして挙げられている。 永久歯は、加齢とともに後述する口の病気などで抜けたり、抜かれたりして失われる。義歯や入れ歯で補う人も多い。日本歯科医師会は、「80歳で自分の歯を20本以上残そう」という8020運動を1989年(平成元年)から推進している。 自前の歯を守るなど口腔内の衛生を維持し、口臭を抑えるため、多くの人が洗口(うがい)や歯磨きを行う。歯石・舌苔を除去する人もいる(詳細は「口具を参照)。
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