参入の背景と市場競争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 00:24 UTC 版)
「HomePod」の記事における「参入の背景と市場競争」の解説
人工知能アシスタントを搭載した家庭用スピーカーは一般にスマートスピーカーと呼ばれ、アマゾンのAmazon EchoやグーグルのGoogle Homeなどが先行しており、特にAmazon Echoは欧米市場を中心に高い人気を得ていた。そのためAppleもこの分野に参入し、Amazon.comなどに対抗するのではないかと見られていた。 Appleのティム・クックCEOはHomePod発表後のインタビューにおいて、「もちろんHomePodで他にもたくさんのことが出来て、それらも大事なことですが、高品質なオーディオ体験も同様に重視したかったのです」と述べ、特に音質面で他のスマートスピーカーと差別化したい考えを示した。 鳴り物入りで発売されたHomePodは、他社のスマートスピーカーと比べて音質面での優位性から、発売当初から高音質で音楽を聴きたいユーザーやiPhoneユーザーに支持されたが、他社と比べてやや高めの価格帯に設定されたことから販売面では苦戦を余儀なくされた。 さらに、2018年にはSonosがSonos Oneを発売し、2019年にはAmazonがAmazon Music HDの開始に伴ってEcho Studioを発売したことにより、HomePodの強みだった高品質なオーディオ体験という音質面での優位性は事実上失われることになる。 しかしながら、低価格のHomePod miniの発売により、HomePodの優位性が薄れたわけではなく、Apple TV 4K(第2世代)の発売によってeARC機能を使った音声出力機能に対応しており、Apple Musicの空間オーディオ及びロスレス対応化により、HomePod本来の性能を発揮できる環境は整ったといえる。AirPlay 2によって他社のストリーミングサービスの音楽も高音質で聴けること、Apple TVと接続できること、HomeKitのハブになるという他社製品には無いHomePod独自の機能が支持されている。 第7世代iPod touch 32GBモデルは、Amazon Music HDやmora qualitasがサービスを開始し、Apple Musicも空間オーディオとロスレス対応したお陰で、低価格で買える音楽プレーヤーとして再評価されている。
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