原語・語義・類語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 05:00 UTC 版)
インドの仏教では、彼岸行とされる波羅蜜の用法を含めれば、類語を集約しても20種類以上の「さとり」に相当する語が駆使された[要検証 – ノート]。 正覚 語頭に"無上"や"等"など何らかの形容語がついたものを含めれば、日本で編纂された三蔵経である大正新脩大藏經に1万5700余みられるが、意味の異なる数種類以上のサンスクリットの単語・複合語の訳として用いられている[要ページ番号][要検証 – ノート]。元となるサンスクリットの原意はその種類によって幅広く、初転法輪にかかわる意味から成仏に近似した意味、智波羅蜜に類した意味にまでに及ぶ。 開悟 日本語で悟りを開く意の「開悟」と漢訳されたサンスクリットは数種類ある。いずれのサンスクリットも「仏地を熱望する」など、彼岸行の始まりを示唆する婉曲な表現の複合語で、prativibudda の場合、開悟のほかにも「夢覚已」「従睡寤」と漢訳されることがあった。 悟 単独の訳語として用いられる数種類のサンスクリットのうち、日本の仏教で多用される「悟る」もしくはその連用形「悟り」に最も近いサンスクリットの原意は、「目覚めたるもの(avabodha)」という名詞と、「覚された/学ばれた(avabuddha)」という形容詞である[要ページ番号][要検証 – ノート]。これらとは逆に、一つのサンスクリットが複数種類以上の漢訳語を持つケースは珍しくなく、「知」「解」「一致」など数種類の漢訳語を持つ anubodha, saṃvid, saṃjñā などの名詞は「悟」と訳されることもあった。 菩提 bodhi の漢訳で、「覚」「道」「得道」などと漢訳される場合もある。大乗経典では「bodhi」を「菩提」と音訳せず「覚」と意訳した新訳があるが、「覚」の訳が当てられたサンスクリットは十種類以上に及ぶ[要検証 – ノート]。 阿耨多羅三藐三菩提 大乗経典で多用され、「最も優れた-正しい-知識」「最も勝った-完全な-理解」といった意味あいで、すでに部派仏典に見られる述語である。 モークシャ モークシャには自由の意味があり、最終的な自由を得ることをさす。また、天国と地獄を超越した場所として、モークシャを指す場合もある。
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