原子価結合法における共鳴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 16:35 UTC 版)
「共鳴理論」の記事における「原子価結合法における共鳴」の解説
電子構造論原子価結合法コールソン=フィッシャー理論一般化された原子価結合現代原子価結合 分子軌道法ハートリー=フォック法半経験的分子軌道法メラー=プレセット法配置間相互作用法結合クラスター法多配置自己無撞着場(英語版)量子化学複合手法(英語版)量子モンテカルロ原子軌道による線形結合法 密度汎関数理論時間依存密度汎関数法トーマス=フェルミ模型オービタルフリー密度汎関数理論 電子バンド構造ほとんど自由な電子モデル強結合近似マフィンティン近似k·p摂動論空格子近似 表 話 編 歴 共鳴は原子価結合法(VB法)の数学的定式化においてより深い重要性を持つ。量子力学は、分子の波動関数がその観測される対称性に従うことを必要とする。もし単一の寄与構造がこれを達成できないならば、共鳴が利用される。 例えば、ベンゼンでは、原子価結合法は2つのケクレ構造を使って始まり、2つの構造によって表わされている波動関数の線型重ね合わせとして分子の実際の波動関数を構築する。両方のケクレ構造が等しいエネルギーを有しているため、それらは全体構造に等しく寄与する。つまり、重ね合わせは2つの構造に等しく重み付けした1対1の線型結合である。図に示すように、対称結合が基底状態を与えるのに対して、反対称結合は第一励起状態を与える。 一般に、重ね合わせは未定の係数を使って書かれ、次に基底波動関数の任意の組に対する可能な最低エネルギーを探すために変分的に最適化される。より多くの寄与構造が含まれる時、分子の波動関数はより正確になり、より多くの励起状態を寄与構造の様々な結合から得ることができる。
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