単位系の十進化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 08:57 UTC 版)
詳細は「メートル法化」を参照 伝統的な単位系は身体尺の採用などで様々な比を取り込んでしまっている(例:キュビット#分量・倍量単位)。ヨーロッパでは十進命数法とローマ数字が使われていたが、アラビア数字とそれによる計算法が普及するのには長い時間がかかった。単位系と通貨の単位を10の冪で構成し十進法を日常目的で活用するというアイディアがシモン・ステヴィンにより提案されたのは1585年のことである。 1790年代、フランス革命から始まった一連の改革の一部として、メートル法が開発された。その受容はフランスでも他の国でも漸進的なものであったが、今日においてはほぼ世界中で通用するようになった。 1795年のメートル法導入時に、それと合わせてキロやミリなど7種類の接頭語が制定され、1つの基本単位との組み合わせで8種類の異なるスケールで単位を表すことができるようになった。これは後にSI接頭語として、2021年現在までに20種類が制定されている。 中国では紀元前から1丈=10尺=100寸、1斗=10升=100合といった十進化度の高い単位系が使われていた。1尺の長さは時代によって変化したが、お互いの10の冪の関係は変わらなかった。籌算を解説する複数の数学書が書かれ、そのなかで現代の十進小数のように用いられた。この単位系は東アジアに広く伝わり、日本では尺貫法の元になった。 時間の単位である分、時、日、月などは十進化されていない。フランス革命時に十進化時間、十進化暦が制定されたがいずれも普及しなかった。
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