単位的環との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/17 03:25 UTC 版)
多元環 E が(多元環が係数をとる(可換)環 A が持つ二種類の内部演算は数えないとすれば)三つの演算を持つことを思い出そう: 内部加法演算 (ベクトルの加法(フランス語版)) +: E × E → E; 内部乗法演算 (双線型写像) ×: E × E → E; 外部乗法演算 (スカラー乗法(フランス語版)) ⋅: A × E → E. このような E が単位的として、その単位元を 1E と書けば: λ⋅x = λ⋅(1E × x) = (λ⋅1E) × x (∀λ∈A, ∀x∈E) が成立する。各スカラー λ ∈ A をベクトル λ⋅1E ∈ E を同一視すれば、スカラー λ を掛ける外部スカラー乗法は、ベクトル λ⋅1E を掛ける内部乗法として実現できる。このように二つの乗法演算を同一視することにより、単位的多元環は二つの内部演算を持つ単位的環(ただし、必ずしも結合的でない(英語版))と見なすことができる。 典型的な例は超複素数系であり、場合によってそれらを単位的多元環と見たり単に(必ずしも結合的でない)単位的環と見たりすることができる。
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