医療機関における治療
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 08:34 UTC 版)
全身の冷却が行われる。応急処置として体表面体温の低下の為に冷却輸液、氷嚢や蒸散冷却、胃洗浄などが用いられる。同時に脱水、脱塩を補正し、血液中の電解質バランスを正常にするための輸液、人工透析も行われる。 2015年(平成27年)に日本救急医学会から『熱中症診療ガイドライン2015』が発表され、ガイドラインに沿った治療が行われる。前述「熱中症の重症度分類」表 II度とIII度は医療現場での対処が行われ、中枢神経症状、肝・腎機能障害、血液凝固異常などの臓器障害を呈しているならば入院治療が必要となる。更に、基礎疾患の既往、服用薬歴、意識レベル、自力歩行の可否、食事の摂取状況など様々な視点から治療方針の判断が行われる。特に、III度重症患者では短時間で深部体温を平常体温にまで下げる必要があるため、水冷式のジェルパッド、心停止後症候群治療時に使用される低体温療法用装置、血管内冷却カテーテルが用いられ、有効性が報告されている。
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