包囲されたパリとは? わかりやすく解説

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包囲されたパリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 01:16 UTC 版)

普仏戦争」の記事における「包囲されたパリ」の解説

パリ攻囲戦に際してナダールゴダール兄弟といった飛行研究家たちが軍事用気球建造し気球部隊組織したナダールモンマルトル拠点を置き、「ジョルジュ・サンド号」(le George-Sand)、「アルマン・バルベス号」(l’Armand-Barbès)、「ルイ・ブラン号」(le Louis-Blanc)と名づけ石炭ガス膨らませた3機の軽気球で、パリに迫る敵の偵察撮影地図作成手紙輸送などの作戦従事した当時内務大臣で後の第三共和制成立重要な役割果たした愛国者レオン・ガンベタは、パリ包囲後1870年10月7日密使としてアルマン・バルベス号でパリ脱出しトゥール設置されていた国防政府派遣部に合流して指導者となった1870年9月から1871年1月までの間に、ゴダール兄弟リヨン駅で、ナダールパリ北駅で、それぞれ臨時軽気球工場運営した66機の気球建造され包囲され電信ケーブル切断されパリから各地への11トン250万通郵便輸送従事した。これが世界最初飛行機械大量生産であり、世界最初航空郵便でもあった。しかし軽気球飛行風任せ飛行でありどこに着地するかは予測できず、中には海に落ちて行方不明になったもの、プロイセン軍占領地域に着地して没収されたもの、ノルウェーにまで飛んで行き期せずして当時飛行最長記録打ち立てたものもあった。地方からパリ市内に向けて気球正確に着地させることは不可能だったため、気球はすべてパリ発の一方通行で、地方からの返信にはもっぱら伝書鳩用いられた。

※この「包囲されたパリ」の解説は、「普仏戦争」の解説の一部です。
「包囲されたパリ」を含む「普仏戦争」の記事については、「普仏戦争」の概要を参照ください。

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