加熱法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 15:24 UTC 版)
雪の持つ融点にまで加熱する方法としては、地下水や水道水を消雪パイプやホースを通じて散水する方法が最も多く用いられる。これは廉価であり、比較的容易に行える。地下水は水の融点よりも高い温度で地下に存在するため融雪には適しているが、大量に使用し過ぎると地盤沈下の原因にもなるため、慎重に運用する必要がある。当然ながら、気温が氷点下になる地域には適さない。 特に気温の低い地域では、ニクロム線・シーズ線による加熱や、灯油やガスを利用して不凍液などの液体を加熱し、循環器によって配管内を循環させて融雪する方法が用いられる。これを道路の交差点や勾配路、歩道や階段のロードヒーティングに利用しているほか、建築用では、屋根の雪下ろしの手間を省くルーフヒーティングや、家庭用ロードヒーティングもある。また、家庭では、生活熱を利用したものが古くから用いられている。 なお、ロードヒーティング、ルーフヒーティング、消雪パイプ散水装置など、融雪装置を動かす電力は、特別に「融雪用電力」として、冬季限定使用で安価に供給される(夏季には通電出来ない)。この電力料金を適用するには、家庭用融雪装置であっても専用の回路を設け、直接負荷設備に接続する。3ヶ月以上の継続使用が必要で、融雪用動力負荷以外には使用できない。また、冬季の電力のピークがある16:00~21:00の時間帯、任意の2時間は融雪用動力を動かすことが出来ない。 また、融雪機や融雪槽等と言った、槽内に雪を投入して、融雪を行う装置もある。
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