創業-1950年代末
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 05:09 UTC 版)
創業以来1950年代末ころまでフェラーリは、大富豪や王族、貴族などの特別な要求に答えるべく、市販モデルやレーシングモデルを元に製作した世界に1台の特注車両「ワンオフモデル/フオリセーリエ(Fuoriserie)」を製作、販売していた。 この中でも特に著名なのが、イタリアの有名な映画監督のロベルト・ロッセリーニが、妻で女優のイングリッド・バーグマンとともに乗るためにオーダーしたとされる、「375 MM」を元に1954年に注文した「375 MM ピニンファリーナ・ベルリネッタ・スペチアーレ」 や、 同じ年にベトナム国のバオ・ダイ帝がオーダーした「375MM『バオ・ダイ』TdF」、1959年にフィアットのジャンニ・アニエッリが注文した「400 スーパーアメリカ・ピニンファリーナ」、などである。 その他にもレオポルド3世、アーガー・ハーン4世やファン・ペロンなどのそうそうたる王族や独裁者、大富豪がワンオフを発注し、フェラーリの下でピニンファリーナやトウーリング、ヴィニャーレやボアノなどのボディが載せられ、それぞれが現在でも高い評価を受けている。 しかしフェラーリは、様々な理由からその後ワンオフモデルの受注を受け付けなくなり、このようなモデルの製造はピニンファリーナやザガート、ベルトーネやミケロッティなどのカロッツェリアが独自に行うようになった(なおその後も、1980年代にフィアットのアニエッリ会長向けに「テスタロッサ」のスパイダー仕様が製作された他、2000年にはアニエッリからモンテゼーモロに向けたプレゼント用に「360スパイダー・バルケッタ」が製作されるなど、経営陣向けにごく少数のワンオフモデルが生産されることはあった)。
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