初期型から量産型へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 14:54 UTC 版)
「蛟龍 (潜水艦)」の記事における「初期型から量産型へ」の解説
シングル・スクリュー、縦舵の変更蛟龍の量産型で甲標的から受け継がれてきた2重反転プロペラがシングル・スクリューに変更された経緯は横須賀海軍工廠の尾筺(びきょう)工場は蛟龍本体及び部品を作っていた。しかし尾筺工場が空襲に遭い、部品が滞り単純化にする為に苦肉の策としてシングル・スクリューに変更し、試験航行では初速時や低速時にツリムが変わるものの水中速力は逆に早くなり量産型からシングル・スクリューになる。甲標的や初期型の蛟龍の二重反転スクリューの中軸は左回りだったが量産型のシングルスクリューは右回りで発進時にツリムは約5度程取舵に傾くも速力が上がるとツリムが戻る為に特に支障はなく正式に取り入れる。量産型の舵は上下・左右とスクリューを囲む様に大きくなった。 バルバス・バウを高くし上部の水平変更司令塔から船首までのバルバス・バウを高くし上部を水平になったのは内部のバラストタンクを大きくする事で急速潜航、急速浮が早く出来る様になる。バルバス・バウ上部の水平変更は魚雷の重量が約1tあり発射に伴い浮力で船首や司令塔が海面から出るのを防ぐ為であったが急速浮上する際は逆に妨げになる。 初期型のベント弁の位置が第一バラストタンクの前部にあり量産型のベント弁の位置は第一バラストタンクと第二バラストタンクの間になっている。クリートが初期型では船首と司令塔の前後、合計3ヶ所あったが量産型では船首と司令塔の後部の2ヶ所に変更されている。 船体の色と九七式独眼鏡蛟龍船体の色であるが上部(船体の5/1)は甲標的から受け継がれて来た艶消しの黒に非常に近いダークグレーで船体上部から下はダークブラウンである(長崎造船所の蛟龍のみダークグリーン) 。 蛟龍の独眼鏡「九七式独眼鏡(潜望鏡)」はプリズムレンズになっており、電動による昇降する。現在の「オリンパス光学」の製作である。
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