出張おはなし会
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おはなし会自体は日本全国の多くの図書館で開催される行事であるが、指宿市立図書館の場合は図書館を飛び出して幼稚園から大学までの各種学校や高齢者や障碍者のケアルームへ出張して行うというところに特色がある。「出張おはなし会」は図書館で待っているだけでは聞けない声を聴くことを目的として、年間30 - 40回ほど開催している。図書館ではおはなし会での子供達の反応を見ながら今の子供が求める本を探り、クラスの雰囲気に応じたおはなし会の進行を目指している。おはなし会の終わりには、会で読んだ本が図書館にあることを宣伝し、実際の来館に結び付けている。また天候不順で遠足が中止になった際に、突発的に園児や児童を図書館で受け入れ、「いきなりおはなし会」を開くこともある。 例えば2010年(平成22年)8月の「よるのおはなし会」では、会の後に星空観察会を行うことから宇宙に関する絵本の読み聞かせを実施した。このほか、そらまめの会として毎年8月にフラワーパークかごしまの依頼で「竹とうろうの夕べ」に参加し、おはなし会を行っている。 高齢者向けのおはなし会は、指宿老人福祉センターの「ふれあいデー」に参加して、詩の朗読や大人向け絵本の読み聞かせ、方言での語り聞かせなどを行っている。高齢者の中には図書館に行きたくても自動車の運転ができずに来館できなかったり、仮に来館できても小さな活字では満足に読めなかったりする人も存在することから、おはなし会はそうした人にとって楽しいひとときになっているという。また子供向けのおはなし会よりも参加者の反応が良いのが特徴である。 ほかにも、日中働いているためおはなし会に参加できない親子のために「よるのおはなし会」を夜の図書館で開いている。薄暗い館内でブラックライトを使った絵本の読み聞かせや、「こわいよるのおはなし会」とミステリーツアーなど、夜ならではの演出を取り入れている。また出張おはなし会の類似企画として、指宿図書館では2013年(平成25年)より、観光振興を目的として指宿駅の足湯広場で紙芝居を披露している。ここで披露される紙芝居は「こへふっどん」などの地域に伝わる民話、言い伝え、地名由来などであり、薩隅方言(鹿児島弁)で語られている。
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