再度の衰退
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 01:44 UTC 版)
個人が携行できる小火器の発達により、それらの貫通力に対抗する必要に迫られることとなる。前述のフリューテッドアーマーのような厚みを減らして軽量化したプレートアーマーでは銃弾には耐えられず、逆に厚さを増していくことになる。そのような防御力を増したプレートアーマーは、同時に重量が増し、着用者にとって耐えられないものになっていく。そこで半甲冑として、足、腕などの防御を諦め、徐々に面積を減らしていくことになる。つまりは古代ギリシャの胸甲に近い状態へと、逆戻りしていくことになり、やがて歩兵については甲冑の装着は廃れることとなる。 それでも胸甲騎兵として、頭部と胸部のみの甲冑を装着した騎兵が第一次世界大戦まで命脈を保つものの、騎兵そのものが時代遅れとなっていった。ここにプレートアーマーの時代は終焉し、現代は頭部のみヘルメットで防御することとなる。 1870年代後半にオーストラリアで活動した義賊のネッド・ケリーは防弾用として、頭部、胴体、肩を防御する装飾の無いプレートアーマー(ケリーの鎧(英語版))を身につけていた。厚さ6mmの鋤板を整形した物で重量は97ポンド(約44kg)である。ケリーが着用し警察との銃撃戦では命中した弾丸を全て防いだが、防御されていない腕や脚に被弾し逮捕されている。
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